小学校1年生の時の先生と知らない同級生たちが現れる夢。
知らない土地に連れて行かれる。
私は退行していると云うのに現在の恋人の事は覚えていて、この謎の行事が終わったら恋人に会いに行こうと思っていた。
そんな暢気な事を思っている間に、間違ったり、悪い事をした同級生が次々と謎の死を遂げて行く。
知らない人と云うのか状況が判らないから、恐怖も哀しみも感じる事なく、ただ指示に従う。
周りも人形の様に無表情で、且つ誰の顔も覚えてないから顔が無かったのかも知れない。
最終的に私を含めて5人残ったところで謎の行事は終了。
各自解散となって、田舎の駅のホームが最終地点だったのでそのまま電車に乗って帰ろうとするとちょうどホームに電車が着た。
何処にいるのか解らないので乗ろうとしたら、先生に捕まった。
「取り敢えず死のうか」と急に云われて何となくこの電車は帰る為の電車ではなかったのだな、と自身の失態と罰を納得。
他4人はどこからとも無く銃を持ち出して、先生の前に整列。
反対側は狙ったかのような断崖絶壁で殺されるか、自ら死ぬかの選択を迫っているようだ。
私は身投げを選んで、線路を越えてホームの反対側へ。
その海は透明度の高い、青過ぎて作り物のような海。
(サスペンスで犯人が自殺する時によく撮影に使われる名所を想像してもらえたら有難い)
何の考えも無く柵を越えて一歩踏み込めば終わる時に、急に恋人の事を思い出した。
此処で死んだら、どうなる?
恋人は?
考えれば考えるほど未練が出来て、恐怖を感じ始める。
こんな世界に望みも夢も無いけれど。
「生きたい。生きなきゃ。帰らなきゃ」
死ねない。
そう思ったら涙が溢れてきて、動けなくなった。
「何をしているの?」と先生直々に歩み寄ってくる。
「死にたくない、死にたくないよ」
突き落とされると思ったのか、我ながら情けない程の生への執着。
そもそも生きたいと思う事は本能であり恥じる事は無い気がするけど、この時は恥ずかしかった。
半分諦めてもいいと、思った名残かも知れない。
壊れたように死にたくないとだけ、繰り返す私を見下ろす
先生の表情は判らないけれど、
「じゃあ生きれば」と言い残していなくなった。
振り返ると誰もいなくなっていた。
と云う、夢を見たんだ。
純粋に生を切望して
無様に足掻くのは
美しいのか
醜いのか
それは解らない。