午前二時の恋文。

 ひたり、触れたあなたの指先は少しひんやりして、熱く濡れた皮膚を冷やした。
 もっと、と見上げて強請ると繊細な指先は髪を柔らかく梳く。
 精神的にも肉体的にも満たされて、あなたと微睡む時間が好き。

(後何れだけ、こうして居られるのかなんて下らない事を考えるのはもう已めたの)

 余分な熱が冷めて、あなたに唇を重ねるだけの子供沁みたキスを送った。
 飽き足らない様子のあなたは唇を開いて深いモノへと移行しようとする。
 其れに薄く唇を開いて応え、双眸を伏せた。

(そんな時間すらも、あなたに上げたいの。詰る処、)

 絡めた舌から貴方を感じて。
 心地好かった指先は体躯の熱が移ったのか熱く、躯へ別の触覚を与え昂らせた。
 そして、再びあなたに堕ちてゆく。