『相手の手を握ってあたためる』『かげみけ♀』を描きor書きましょう。
#kawaiiCP
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「んーさみぃ……」 立冬。暦の上でも冬の始まりとされる今日は朝から冷え込んでいて、比留間は布団から出るのも一苦労な有り様だった。 「ミケさん体温低いっすからね」 反して村井は朝のトレーニングを終えて来たところで、血色がとてもよかった。 村井は若いこと、更には日々の鍛錬の量の違いもあって本気の稽古をすることになったら、まず体力の面で負けることは目に見えている。 まあ、比留間は強さを売りにしているわけではないので気にすることではないのだが。 「飯いきましょ!」 「あー……布団から出たくねえ……」 柔らかく身体を包んでくれる毛布に頬ずりして包まるとネコの遺伝子のせいか、ごろごろと喉が鳴ってしまう。 「みっミケさん! 俺の方が温かいっすよ!」 鼻息荒くベッドまでずんずんと近づいてきた村井は比留間に向かって両腕を広げる。 「んー……じゃあお前も一緒にだらけようぜ……」 「いやっ、めっちゃ惹かれますけど! でも起きないとダメっす!」 村井は心を鬼にして布団を引っ剥がす。ぶるぶると比留間は総身を震わせて恨みがましい目付きで睨みつけた。 「あー指先とかこんなに冷たいじゃないですか、身体動かした方が温まるっすよ!」 温かな村井の手に冷えた自分の手を包まれるとじんじんと優しく痺れて、少しずつ熱を取り戻してくる。 「……ん、やっぱお前あったけぇな……」 指先が温まると比留間はゆっくりと身体を起こして村井にびたりと身体を寄せた。 「そうっすよ! 毛布よりも俺を使って……って、ミケさん起きてくださいっす!」 村井の温もりに即落ちした比留間を村井は結局起こすに起こせず、朝食を食いっぱぐれたことは云うまでもない。